2011年08月31日

John Muir Trail Daily Log => Day 1

2000年、2009年に続いて、三度目となるJohn Muir Trail。

●7月24日
 サン・フランシスコ着。
いつものように入国審査で躓き('95年のユナイテッド航空の出国手続きミスで)別室へ。以前のようにあれこれ聞かれるわけでなく、40分ほどで放免され、電車(BART)でダリィシティのダンとメイの家に。食事して、あれこれお話し、ダンの99歳の誕生プレゼントを渡した。
再び列車で東の終点プレザントンへ。ケンが迎えに来てくれて、オークデールの家に…一泊。
P1000073.jpg P1000067.jpg


●7月25日
朝9時、出発。ケン達をヨセミテへ小旅行。
ブラックオークゲートから公園へ入りタイオガ道路をテナヤ湖へ。途中、ヘチヘッチー送電線とトオルミ川を見ながら、100年前の論争を思い出す。展望台の説明看板には経緯が説明されている。
テナヤ湖でランチということで、オルムステッドポイントを見学。タイオガ道路の設計がNYのセントラルパークを設計した同一人物(オルムステッド)による、ということを初めて知った。
テナヤ湖の上を風が吹き渡っていた。

ヨセミテ谷へ。何度見てもトンネルからの谷の眺めは素晴らしい。震えを覚える。どんなに人が多く手垢で汚れていようと、美しいものは美しい。
しかし、自動車の多さは、日本の観光地と変わりなく、谷の中はものすごい人出。観光がてら、ケンはカリービレッジまで送ってくれた。

テントキャビンに入り、荷物の整理。荷物が重い、というより最近トレイルランにかまけていて、登山の心を忘れてしまってたのかもしれない。自然に対しても、自分の力に対しても、謙虚であるべきなのに…ザックトレーニングが足りていないことを実感。
 しかし、何度来ても夕暮れのこの谷素敵だ。始めて訪れた93年だったか、ハーフドームの上に満月が出てて、まるでアンセル・アダムスの写真のようだったけど、今年は糸の月。
 ショップに買い出しに行く時、月を見上げて「無事に旅が終わるよう見守ってください」と祈った。ウルトラマラソンをはじめ、時間の感覚のないランニングをするようになって以来、月はずぅっと私を見続けてくれているから。
私は静かに浮かんでいる月が大好きだ。シドニーからメルボルンを目指した時のサポートの娘もシンシアという名前だったし。
月はいつも微笑んでくれている。
0725_Yosemite01.jpg

●7月26日
朝、5時。ヘッドランプを付け走り出す。巨木の森を走るのは自分が小人になった気がして不思議な気分。4マイルトレイルをGlaciorPointに向けて登る。暗い谷が徐々に明るくなり、ElCapitan、YosemiteFall、CathdralRockが形をあらわす頃、トレイルを鹿やリスが横切る。
夜明けとほとんど同時に頂上に到着すると、誰もいない独り占めの世界。真夏のグレーシャーポイントを独り占めなんて、ちょっとないかも。
0726_Yosemite01.jpg

パネラマルートをジョギングしながら、ずっと見えるハーフドームがどんどん形を変えて行くのは面白い。最後にネバダ滝+リバティカップと三つ並ぶと、どの一つも絶景なのに、贅沢な眺めだ。
時が止まったようで、ずっと見てた。
ネバダ滝から、リトルヨセミテバレー、マーセド川沿いに足を伸ばし、湖まで…と思ったけれど、先の2週間を考えて谷に戻ることに。

先月3人が亡くなったバーナル滝とその下流のマーセド川を見ながら圧倒的な水量とゴルジュの大きさに、捜索はむりだろうと感じた。悲しい事件だ。
メドウに降りてから、ウィルダネスパーミッションを取りに行く。
途中、アワニーホテルに立ち寄る。なんと美しいホテルだろう。時の淘汰を経て、谷の景観にすっかり馴染んでいる気がする。
憧れだった。これからも泊まることはないと思うけれど、美しい。
P1000225.jpg

ヨセミテビレッジのウィルダネスセンターへ到着、そこでの会話。
「わかってると思うがクマがずいぶんアクティブなので、注意をするように。最初のキャンプ地はサンライズ以向、カシドラル峠あたりが望ましい。で、君はハーフドームに登るか?」
「ん?、そんな許可とってないんですけど」
「このパーミッションには入ってるが…」
「そりゃすごい、知らなかった(^-^)、でもね、ハーフドームに登ってたら、カテドラル湖にまで行けないでしょうが(-_-メ)」
まあ、それ以上の風景を今日は見られたので(^o^)満足。

明日、からいよいよ、ロングハイクの始まり。
カリービレッジに帰り、最後のパッキング。
あれこれ買い足してパックに詰めてたら、重さ38ポンド+水…17kg。
食料品が増えたから仕方ない。
シャワー浴びて、夕食を買いに行こう。しばらくはシャワーも浴びられない。

蚊にかまれたところが腫れ痒いので、虫よけネットと薬2種購入。痒み止めと、虫よけ。(これがハイキング中ずっと手放せなかった。)

何となく朝から気分がもりあがらないなぁ、と思ってた。夕暮れの空にそびえるハーフドームを見てたら、励まされたように、一気に『明日からいよいよ、大自然の中なんだ』と気がついて、一気にワクワクしてきた。
楽しまないと。


●7月27日
午前5時過ぎ起床。寝過ごした。
昨日の買い置きサンドイッチを食べて、パッキング。受付に鍵を放り込んで、出発。
ハピーアイルズに向かう道から、ハーフドームを仰ぎ見、2週間の旅の長さを思いやると、知らず鳥肌が立つ。
6:00 ハピーアイルズから橋を渡りトレイルヘッドに。最初の1マイルはトレイルというか観光登山道で急登。こんな時間からもハーフドーム登りの観光客がぼつぼつ。GPSのリセットを忘れていたのに気づき、あわててすべてリセットしてしまった。距離のリセットだけでよかったこと、前日にやっておけばよかったこと、など早くも反省ばかり。

7:10 ネバダ滝に到着。17kgが肩に食い込む。おまけに重心が不安定。パッキング方法を間違えている。この手のパックは腰のすぐ上に重いものを置かないと、背負いにくいことを思い出した。
リトルヨセミテバレーを過ぎ、ハーフドームトレイルJCTに着くとしっかり暑い。ここで、昨日会ったウィルダネスセンターで当日許可を取ろうと粘ってたハイカーと会う。あの時間(午後)では無理だと思うけれど、なぜか歩き始めていた。腰には拳銃が…。
何のための拳銃か聞いてみたら、マウンテンライオン用に妻が持って行けと言ったらから…という返答。マウンテンライオンが撃てたら、射撃の名手だろう、と思いながらも納得しておく。

11:10 クラウドレストトレイルの上分岐を通過し、サンライズトレイルに入るとなだらかになり、見晴らしのいい花畑で一服。モレーンドームとその向こうのクラーク山を見ながらサンドイッチをパクつく。
再び、登りがきつくなり呼吸が苦しくなる。準備はしてきた分、スピードは上がるから結局は苦しいことに変わりはない。もともと楽に登れるなどとは考えてないから。でもこの部分はずいぶんハード。

P1000298.jpg P1000305.jpg

13:15 サンライズ・キャンプ。メドウに出るや、いきなり蚊の大群に襲われる。自動車が通っているかのような羽音。すれ違うハイカーはネットを被り、「立ち止まらない方がいいよ」と言ってくれる。こんな状態で用を足すと悲惨な目に遇いそう。
ロングメドウを駆け抜け、コロンビアフィンガー下でボーイスカウトとすれ違う。リーダーからドナヒュー峠の雪はすごいよ、と言われるが、彼の靴もトレイルランシューズなのを見て、少し安心。
カシドラル峠通過、なかなか良いテントサイトがある。リッター山系からライエル谷の向こうの山々まで見える。もう少し脚を伸ばす。
16:40 カシドラル上湖到着。初日テント設営。早々と食事。後ろは大雪渓。
荷物が重い。みんなこんな重い物背負って、凄いなぁ。私は重い荷は嫌いだ。さっそく疲れてしまい、着替えも体をふくのも面倒くさくて、水のみながら岩の上をごろごろして汗を乾かす。
これではクマではないか…と思いながら、うとうと。
20:00 まだ明るいが寝ることにする・・・クマの襲撃がないことを祈りながら。
<第1日 10時間 18マイル>
P1000316.jpg


●7月28日 
05:00 起床・食事準備開始。
用を済ませた後、スコップを拾う。誰か置き忘れたらしい。石の上に置いておく。
06:30 スタート、用便時にストックを忘れたことに気が付き、取りに帰る。人のことは笑えない。
クリークに沿って下ってゆく。トレシダーピークが朝焼けに染まってきれいだ。上湖出口にはテントの花が咲いていた。カシドラルピーク直下のガリー下のメドウは雪崩で木々がなぎ倒されている。

7:30 流れの音が聞こえだすと、下りは急になって来る。川を渡ると、なだらかなアップダウンを繰り返しながら、徐々に下ってゆく。
8:25 トォルミメドウビジターセンターへの下りは少し起伏があり、蚊が一段と増えてくる。ツォルミメドウはジョンミューアが最も愛した場所。雄大な草原と岩峰の対比がとても美しい。
一応、ランバートピーク下からタイオガ道路に出たが、買い物(ネット・テントマット)を思いつき、店に立ち寄るために道路を戻る。
10:40 分岐まで戻り再度スタート。すぐ出てきたレンジャーと会い、ドナヒュー峠の雪のことを聞くが、何も知らない。レンジャーはあまりあてにはならない。鼻血が出始め、しばらく休憩。
11:00 ダナ支流の橋を渡り、直進。20分で開けたライエル谷の支流に出る。
P1000359.jpg tuolmune Meadow.jpg
posted by ultramomosan at 00:00| Comment(1) | JMT
この記事へのコメント
ストック忘れは、お約束ですね :)
Posted by at 2011年08月18日 15:17
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: