2014年03月11日

メセタの石積み

スペイン、サンチアゴ・デ・コンポステラの巡礼に行ったことのある日本人は、たぶん誰もが絶句する…そんな風景がある。ブルゴスから始まるメセタ台地。

見渡す限りの麦畑。山はない。ところどころに石の小山があるだけ。
巡礼路と畑の区切りも石積みだ。
メセタは風化台地。何万年もの間に固い地層だけがのこり、あとは風雨で磨かれたように平坦になり、豪雨の跡の川だけが谷を作っている。
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はじめてその台地に上がった時、私も絶句した。見渡す限り、麦畑以外見えない。
ところどころに見える石積みは最初なんだろうと思ったが、頭の中に「石を畑から運び出す農民の姿」が浮かんだ。これは畑にするために運び出した石の山なんだと、気が付いた。

今日、葡萄の植え付けをする圃場の石の運び出しをやりながら、私の両親や祖父、曽祖父母のことを思った。
同じではないか、スペインも日本も。

嬉しいような、悲しいような、不思議な感動が湧いてきた。
もしかしたら、私はスペインで石を運んでいたことがあったのかもしれない。
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2012年04月20日

闘病

マラニックに昨年参加してくださって「この脚が行けと言うんです」の言葉を残してくれた、大阪の牧師さん。S本さんの見舞いに行った。今年も参加申し込みはあったのだが、2月頃に癌が見つかり、参加を辞退された。
父と同じ状況のようだし、気になって、見舞いに行った。
奥さまは陽気にふるまわれ、本人も「来年は必ず参加しますから!」と言ってくださった。
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 おまけに本を3冊もいただいて、励ましに行ったつもりが、私もがんばらんといけんのだ!と気づかせてくださった。

昨夜は、久々にぜんそくの発作が出て、眠れなかった。
明日は、実家に帰って、伝えるべきことを父に伝え、これからは母と一緒にお百姓さんを頑張らないと。父の入院は今回は23日から4週間、背骨の腫瘍を放射線で叩く、肝臓の腫瘍は新しい薬を試す。
もう父は重い物は持てなくなる・・・そのことをっどう伝えたらいいのか。
前回、さぁ頑張るぞ!と意気込んでた父だった。
でも今は背中が痛くて寝ているので、新たな転移ができたことを感じてはいるんだろう。明日、どう言おう・・・
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2012年03月29日

潔いランナー

「ランニングの世界」次号の山西対談の相手は、先だっての東京マラソンの2位に入った藤原新選手。ロンドンオリンピックのマラソン代表に決まったけれど、対談はその前に行われた。これも山西先生の動物的な勘のなせる業か。

先生から見せていただいたその対談記事の原稿を読ませていただく機会があった。読んでいて嬉しくなる対談だった。
潔い。これはテレビ等で見る川内君の受け答えからも感じたことだけれど、自分をコントロールし、自分の人生を自分の責任で切り開いているからだろう。誰にも責任転嫁しない、言い訳をしない。信念を持って行動する者の持つ潔さなんだろう。読んでいてすがすがしく、うれしくなった。
この対談を読んだだけで、彼の人生に対する姿勢がわかる。彼が、お父さんや高校の先生から学んだことの大切さを、しっかり認識しているところも、彼の謙虚さの現れだと思う。謙虚さのない強さは傲慢さでしかない。

目的と過程の下りは、今のノウハウものが氾濫している現状に対する疑問というより、アンチテーゼ。ウルトラを始めた頃、メンタルトレーニングというものに対する疑問を投げかけたことがあったが、同じことを藤原君が感じていたことが、私にはとても嬉しかった。

今度の対談特集での彼の言葉は、信念を持って頑張ってはいるけれどなかなか成果が出ないで凹んでいるものには、大きな励みになると思う。そう感じると、また嬉しくなってしまう。

今度の歴史街道ウルトラマラニックの参加賞を、この「ランニングの世界」第13号にしてよかった。
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2011年09月22日

お彼岸ですね

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今日、9月22日は友人の命日。書斎のクリップボードに貼ってある数枚の写真はいつも笑ってる。
楠さんのは、90年5月だったかな、この写真。オーストラリアの遠征前、日赤病院に寄った時の写真。このとき彼はまだ40代半ばで私は34歳だった。このとき彼からもらった手紙を読むと今でも涙がこらえられなくなる。
10歳ほど年上だったのに、いつのまにか10歳も年下になってしまって。
楠さん、今日、奥さんに葡萄を持ってゆきました。相変わらずきれいでしたよ。第九の練習が楽しそうです、主治医のW先生も一緒に歌われてますよ〜(^-^)。

久山さんは、一年後の同じ日だった(私の記憶だと)。
オーストラリアに向けて休職して走りこんでた頃、よく練習に誘いに来てくれた、「自転車乗ろうよ〜」って。でも、走ってばかりだったので付き合えなかった…ごめんなさい。自分に余裕がなかったからだなぁ。インターネットがなかった時代、久山さんがオーストラリアの事務局と連絡をとってくれてたのに。
香港の24時間レースの前日、薬膳食べに来てた久山さんと一緒にレストランに行ったら、匂いが強くて食べられなかった。でもそのおかげで、準優勝でしたよ(^ー^)。

お二人とも忘れられない人です。どちらも時々夢の中に登場してくれます、今晩あたり出てくれてもいいですよ。
一杯やりましょう。
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2011年06月18日

英国王のスピーチ

今日は雨、足首の故障もあって映画を観に行った。イギリス映画で覚えているのは「ウェールズの山」「ブラス!」くらい、あとは忘れた。

映画を観ていて思い出した。私も思春期のころ、吃音障害で悩んでいた日々があったこ。言葉が引っかかる、口が渇く、唾が呑み込めないというか唾を呑み込んでばかりというか。焦れば焦るほど言葉が引っかかり、唾を呑み込んでしまう、そんな記憶がよみがえってきた。その次にやってきたのが、上がり症だった。人前で話すことが怖くて怖くて…
 原因は思春期独特の何かだったのではないかと思う。吃音は消えたけれど、上がり症は治ったわけではない。「うまくやらなければ…」と自分を追い込んでしまい、「失敗するのでは…」という恐怖が自分を見失わせるとわかっててもどうしようもなかった。
 今でもそういう恐怖感がなくなったわけではないけれど、幸いなことに私には「このことは伝えなければいけない」という強い使命感を感じる機会が多く、そんなときには恐怖感より使命感が勝ることに気がついた。英語でさえ、流れるように出てきて、海外からのランナーを説得できたことさえあった。

うまくやろうとするから、間違いが起こる。
自分がやらなければ、と信じ、何かを伝えようとするとき、そういう壁を乗り越えることができる、今ではそう信じている。

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映画「英国王のスピーチ」より
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