2012年07月25日

「舟を編む」三浦しおん(光文社)

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農作業の合間は落ち着いて読めないので、この1か月は葉室麟さんや宮部みゆきさんに寄り道しながらも、時間があるとき、ゆっくりコツコツといった風で読んでいた。農繁期が押し寄せ、父が亡くなり、農作業に追われ、自分が泥の中に埋もれてゆくように感じ、苛立ちと焦りで、眠れない夜が何度もあった。

今年はいい本が読めている。なかでも、この本はいい。
言葉や文字に対する誠実で静かな情熱を感じた。言葉は言霊、はじめにあったもの、魂の発露。正しいと信じたこと、信じるものを形にするために、人生の貴重な時間を積み上げてゆく。
こうやって、ときどき自分選んだ道に迷いが出てくるとき、「明かり」となってくれる本と出会える。
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2012年01月01日

「メインの森めざして」読了

昨日、実家に帰り、今朝10時から妻の実家に移動。岐阜まで4時間。途中、伊吹山がとてもきれいに目に飛び込んできたので、サービスエリアで休憩。
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昨夜、「メインの森めざして」読了。
長かった…読み始めて一か月くらい?両親の病気などあってなかなか時間がなくて、というより読みたいという気になれなくて、時間がかかってしまった。なんとなく違和感があった。文中のいろいろな言葉遣いにしっくりしないというか、疑問符がつくことが多く、それが何故なのかわからなかった。不明瞭な違和感というか、飲み終えたあと喉の奥にかすかに重なってゆく甘さが沈殿してゆくような、そんな感覚。
昨夜、540ページまで読み、それがなぜなのか、何なのか、やっと気づいた。
彼と私とは、自由の概念が違っているのだ。自由とは「自分以外のものに縛られないことだ」と、彼は考えているようだ。自分の行動を自分で決められること、誰にも束縛されないこと、それが自由だと。
確かにそれも大切なことだとは思う。でも、私は、もっと大切なことがあると考えている。自分の心が自分自身ののさまざまな欲望から解き放たれることだ。それこそが、真の自由だと、私は考えている。
人より偉くなりたい、人と違っていたい、あれがほしい、今度はあれをやりたい、そんな心の欲望にとらわれず、「真に自分がやりたいこと」は何か、自分にとって「真に必要なもの」は何か、それを知ることが最も大切であり、そのことが自分自身を「自由」にしてくれるのだ、私はそう感じている。
彼の文の中に見え隠れする「自我」、そんな自分が越えたいと思っている「もの」を感じる。だから違和感があったのだと思う。
こんな年に、こんな暮れの大みそかに、やっとここにたどり着けたことを感謝したい。

私が走り続ける理由、山に登り続ける理由はそこにある。いつか自分自身が自我から解放される日が来ると、その日のために走り、歩き、感動したいのだ。

posted by ultramomosan at 15:53| Comment(2) | 本・文学

2011年10月02日

新刊「ランニングの世界」第12号

新刊「ランニングの世界」第12号(山西哲郎 責任編集)創文企画刊
[特集]大震災を超えて走る
ranning_12.jpg 巻頭言:ランニングは震災困難から再生できるか?(山西哲郎)
 [対談]町田宗鳳×山西哲郎 体を動かし生きる力を創る
 被災地のランナーから/鈴木真紀・五島政博ほか
  あるランナーの生涯(西村かおる)
 大震災後に走り始めるまで(山本民夫)
 9・11と3・11の文化落差〜内向き自粛ドミノ (大島幸夫)
 広島〜長崎ピースラン〜ランナーに何ができるか(村松達也)
 牧師は走る(杉本常雄)
 <座談会>
 東日本大震災を機にランニング大会のあり方を考える
  (山西哲郎、大島幸夫・保原幸夫・佐々木誠・間むつみ)
 東日本大震災とランニングに関するアンカエートから(佐々木誠)

■連載
 ランニング俳句/短歌: 梅雨と真夏の鍛錬走(近藤智敏)
 ランニングのことば: フォトロゲイン(平川敦子)
 ランニングのちから: スローラングからミクロの世界へ(最勝寺久和)
 知識を知恵に! コントロールのスポーツ・マラソンF: ランニングは身体と心の対話(鍋倉賢治)
 リカバリー&コンディショニングG: 走ることと食べることとストライドの関係(佐々木 誠)
 ランニングの仲間たち: 刀水アスリート倶楽部(福地義一、福地良子)
 私の薦めるランニングコース: むかし走った街並みが消えていた/上高地の自然の中を走る(三輪主彦)
 <寄稿>人間はなぜ走るのか −マラソンとの出会い(水野定義)

興味ある方、村松までご連絡ください。第1号〜最新号まで在庫あります。
posted by ultramomosan at 21:39| Comment(1) | 本・文学

2011年06月16日

「彼女のアラスカ」(東京書籍刊)

東京書籍のシリーズ・スポーツノンフィクションの第11巻。このシリーズにはアラン・ブースの「ニッポン縦断記」も入っている。
この本が発刊された91年、はじめてWesterStates!00milerにエントリーした。でもシドニー〜メルボルンで壊したところがなおらずDNS。翌年の誕生日に妻からもらったのがこの本。

ここで読んだ「森を駆け抜けて」で初めて「リードビル100マイル」に興味をもった。けれどまずは「西部諸州100マイル」(WesternStaes100Miler)に欠席届を取り戻しに行く、そこから私のアメリカの100マイルレ−スが始まった。
 それから9年後。はじめてでたLeadville Trail 100.それは予想以上に苦しかった。高所馴化はできていたはずなのに、スタートから16時間ほどで、吐き気と悪寒が始まり、最後の16マイルほどは、妻と一緒にとぼとぼと歩きとおした。とても素敵な朝焼けを見ることができて幸せだった。

それから11年。今年、2度目のLT100。もう55歳、あのころより強くなったのは集中力と辛抱強さくらい。あとは比較にならないほど力が落ちている。
心の準備だけは、ちゃくちゃくとできつつある。
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posted by ultramomosan at 12:36| Comment(0) | 本・文学

2010年08月14日

「FiTs」9/10月号発売

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中四国限定のフィットネス雑誌「FiTs」9・10月号が発売になった。
書いた記事は2つ。一つは「マラニックについて」。
マラニック全般について4ページを書いた。UMML四国の方からも写真の提供をいただいた。後半は吹屋マラニックのレポートで4ページ。こちらは写真が中心、全部で8ページ。写真のウェイトがずいぶん高くて、読むほうにはイメージが伝わりやすいと思う。
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もう一つは、トレイルランの中四国の状況について。
写真はほとんどが九州脊梁トレイルのものになってしまった(^^;

書店での発売は中四国限定だけれど、アマゾンでも買えるようだ。

また、今朝8月14日の朝日新聞朝刊の岡山版に「吹屋の切手発売」という記事が載っていた。
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posted by ultramomosan at 08:43| Comment(3) | 本・文学